前々回の投稿(https://bukulvsorakumo.com/10years)で、奇しくも東日本大震災からちょうど10年目の日に、震災をきっかけに建てられた南蔵院の銅像に出会った記事を書きました。
南蔵院は、福岡県苅田町から福岡市を結ぶ国道201号線の旧道沿いにあります。
私が福岡市方面に車で行くときは、数年前に無料化された八木山バイパスや高速道路を使うので、南蔵院はご縁がありませんでした。

南蔵院を訪れた、そもそもの目的は巨大涅槃仏拝観でしたが、涅槃仏の大きさに驚く前に拝観料を納めなくて良いお寺であることに驚きました。
神社は境内に入るためのお金は納めませんが、お寺は拝観料を納めるところが多いのです。
次に驚いたのは境内の広さとお参りする場所がたくさんあることです。
小道の続くままにあちらへふらふら、お堂やお社を見つけて手を合わせ、こちらへふらふらして、かなり長い時間境内にいた気がします。
そのおかげで、黙祷を捧げることができたわけですが…。

ミツマタの花がキレイでした。
名前の通り、枝がわかれる場所は必ず三つに分かれています。

南蔵院は篠栗四国霊場の総本寺で、第一番札所なのだそうです。
境内不動の滝のそばに、こんな看板がありました。

住民の方々の熱い思いが詰まったお寺です。
巨大涅槃仏の拝観は後のお楽しみにして、まずは散策。

こちらは稲荷社。
偶然にも、陽を受けてお社が輝いている瞬間が撮れました。

こちらには毘沙門天さまがいらっしゃいました。
凛々しいお姿が素敵だったので、写真を撮らせてくださいとお願いしたら、

こんなポーズをとってくださいました(笑)。
凛々しく邪鬼を踏んでいます。

こちらは奥の院、第四十五番札所です。
不動滝もあります。

お不動様がた~くさんいらっしゃいます。
滝修行の場だそうで、鎖場もありました。
鎖場を見るとのぼりたくなるのです…
が、ワンピースを着ていたので自粛😅
平家の落人が隠れていたという伝説の残る岩もあるそうです。
厳しいけれど清々しく神々しい、修験の空気でした。

こちらには大きなお不動様!
高さは11m!!
存在感がすごいです。
迫力があります。
岩石山登山の際に出会った、巨大お不動様を思い出しました(こちらの記事です→https://bukulvsorakumo.com/mt-ganjakusan)。
憤怒の形相ですが、私たちを救うための必死の決意の表れと思うと、とても慈悲深い表情に見えてきました。
左側に少しだけ見えているのは、五百羅漢像です。
表情豊かな羅漢さんがずらりと並んでいて、こちらも圧巻です。
お大師様をお祀りしている大師堂や、大黒堂、妙見堂、七福神トンネルなどもありました。
本当に境内は盛りだくさんで、お参りのし甲斐があります。


では、いよいよ巨大涅槃仏です。

うわあぁ~😲
おおきい~。
おおきいとしか表現のしようがありません。
想像を超えた大きさです。
全長41m、高さ11m、重さ300t。
ブロンズ製では世界最大級の涅槃像だそうです。
そして、後ろの山の上空のパワーがすごい。
この雰囲気、どこかと似ている…。
そっか、赤間神宮拝殿の上空だ。
神社とお寺なのに同じ雰囲気って、どういうこと?
そういえば、赤間神宮は元々はお寺。
と、いうわけで同じ空気感の理由がわかりました😀

境内に入るための拝観料を納めなかったので、その代わりと言ってはなんですが、体内拝観をさせていただくことにしました。
拝観料は¥500です。

護摩木にお願い事を書きます。
万能感のある(?)心願成就と書きました。
この護摩木を持ち、お寺の方の案内で体内に入り、説明を聞きながら進みます。
体内には仏舎利が収められています。
南蔵院では長年にわたり、ミャンマー、ネパールなど東南アジアの子どもたちに医薬品や文房具などを送り続けていたのだそうです。
その返礼として、1988年、 ミャンマー国仏教会議より、お釈迦さま、阿難さま、目連さまの仏舎利が贈られました。
釈迦涅槃像は、この三尊仏舎利を安置する場所として建立されたのだそうです。
仏舎利の間で参拝し、護摩木を奉納します。

参拝後は、細長い廊下のような体内を進むのですが、数字の書かれた床板が順路に沿って敷かれています。
お寺の方の説明によれば、ここに四国八十八札所の砂が敷かれており、一つずつ踏んで歩くことで四国八十八か所を廻ったことになるのだそうです。
えー⁈
そんな楽をしていいの?と申し訳ない気持ちになりました。
が、せっかくですからありがたく踏ませていただきました😊
いつの日か四国で、数カ所でも札所巡りができたらいいなぁ、と思っていたけれど、
福岡県で八十八か所の札所巡りをコンプリートするなんて、
「ありがたい」としか言えません。
いち、に、さん…と数えながら順路を進み(あれ?お経でも唱えた方がよかったかしら?)、外に出るとこんな大きなお数珠が。
(比較の対象がないけれど、大きさが伝わるでしょうか?)

こちら側では体内拝観の後、的に向かって羽を投げる運試しをさせていただけます。
…全部外れました😅

巨大なお釈迦様の足元に行ってみました。

お釈迦さまともなりますと、足の裏も一味違います。
エキゾチックな模様(?)の足裏を撫でさすりました。
お釈迦さま、くすぐったかったも。
ツボ押しをして差し上げたほうがよかったかなぁ?

予想以上に、神さまや仏さまとのありがたい出会いがあり、
そろそろ帰ろうと、感謝の思いで涅槃仏のお顔を見上げたら、

実に穏やかなお顔が…。
あまりにも優しい癒しの表情に、涙が出そうになりました。

ちょっと観光気分で行ってみた南蔵院。
修行と癒しのとてつもないパワースポットでした.

最後までお読みいただきありがとうございました。