前前回の投稿(https://bukulvsorakumo.com/early-spring)で、

ひこうき雲らしき雲が、長くすーっと消えずに伸びていたので、天気は下り坂なのかもしれません。

と、書きました。
あまりにも晴れていたので、書きつつも半信半疑でしたが翌日は終日雨でした。
「飛行機雲が消えにくいと雨、すぐ消えると晴れ」は、ことわざ天気予報の一つらしいです。
これを教えてくれたのは、当時小学校三年生だった末っ子わが子。
担任の先生が教えてくれたのだそうです。
それ以来、消えずに残る飛行機雲を見ると、
明日は雨かな、と思い、
「負うた子に教えられ」
ということわざを思い出します。
わが子たちに教えられることが年々増えていきます。
教えてもらっても、記憶に残らないことも増えてきましたが…😅

三人いるわが子たちですが、高校卒業とともに一人ずつ家を離れ、ここ数年家にいるわが子は少し年の離れた末っ子だけでした。
三人いた時に分散していた私のわが子に対するまなざしを、末っ子わが子は一人で受けていたわけです。
そのせいか、上の子二人に比べて私の声掛けや手出しが多かった気がします😅
特にこの一年、「わーわー」お小言も、ずいぶん言いました。
あまり響いていなかった…ように見えました。
そんなある日、どなたが書かれたか、どこで読んだか忘れてしまいましたが、とある文章を読みました。

人には失敗する権利がある。

ものすごく腑に落ちました。
わが子が失敗して落ち込んだり嘆いたりする姿を見たくなくて、わが子のためにと思って「わーわー」言ったけど、うまくいくだけが人生じゃないのだ、と気づきました。
わが子には失敗する権利もあるのだ、と。
そう思うようになった時、出会った本があります。

それが、こちら『生きのびるための「失敗」入門』です。
(書影は、版元ドットコムさんよりおかりしました。)
本の冒頭、「はじめに」の部分に覚えておきたい一文がありました。

以前、知人のお坊さんから聞いたことがある。
日本では「人に迷惑をかけるな」と言われながら育つが、インドでは、「あなたが大人になる過程で多くの人に迷惑をかけているのだから、人の迷惑に寛容になりなさい」と言われて育つのだと。

心に染み入ります。

著者の雨宮処凛さんは、中学生の頃に強烈な生きづらさを感じていたのだそうです。
その時に大人から聞きたかったのは、大人たちの惨めで恥ずかしくてどうしようもない十代の頃の失敗談。
「そんなことがあったからこそ、今の自分があるんだよ」という美談ではなく、そんな無様でみっともなく恥ずかしい失敗をしても、生きていていいし生きていけるということを大人から聞き、感じたかったのだそうです。

著者が若い頃に聞きたかった大人の失敗談を集めたこの本は、そもそも十代向けなのですが、大人の私が読んでもすごく得るところがありそうです(実は、まだ冒頭しか読んでいません😅)。

早く、正確に、効率よくできることが世の中的によいことで、失敗や回り道が許されにくくなっているなぁ、と感じます。
明日の私は、昨日よりも『寛容』な私を目指します。

最後までお読みいただきありがとうございました。