友人との両子寺参拝を前回のブログに投稿しました(https://bukulvsorakumo.com/hutagoji)。
その日からずっと気になっていた『お山巡り』。
国東半島の真ん中にある国東半島で一番高い山、両子山。
調べれば調べるほど気になったので、両子寺を再訪することにしました。
今回は両子山の七不思議を回る『お山巡り』がメインです。
初めての山をソロで回るので、頂上まで行くかどうかは臨機応変に、お山巡りが終わった時点で考えることにしました。
友人との旅から約二週間。
紅葉も見られるかな?と期待もありました。
若干、曇り空。
国東半島一高い山だから、頂上に行けたら晴れてくれるといいなぁ…と、思いながら装備を整え出発。
駐車場に車を置いて、まずは霊水走水(はしりみず)観音へ。
駐車場からは1km弱あります。
舗装してある緩い上り坂をてくてくてくてく歩きます。
走水観音800mという案内標識がありましたが、知らない山道の800mはなかなか遠い。
途中で心細くなりました。
が、先に東屋、次いでお堂がが見えてきて無事に到着。
お堂で手を合わせ、裏手に回ると水が湧き出ていて馬頭観音像がありました。
両子寺のパンフレットによれば、
霊水走水観音 霊水常に一定湧出し不滅不増、冬温夏冷なり。
秋なので特に温いとか冷たいとか感じず、言うならばうーん、適温?
水筒に水をいただき、次の七不思議である無明橋へ向かいました。
前回、足をさすらせていただいた仁王像の近くにありました。
無明橋 橋の下に観音をまつり、不信心者もこの橋を渡れば信仰心が湧き、牛馬が通れば落橋すると云う。
きれいな太鼓橋~。
下は見なかったので、観音様がいらっしゃったかどうかわかりません(だめじゃん)。
渡ってみると、階段の踏み代が狭いので私の大きな足ははみ出します😅
つま先でちょこちょこと上りましたが、下りがっ。
踏み代が狭いうえに、上りの時には気づかなかったけれど微妙に下向きに傾斜しているのです。
不安定で、地味に怖かった😅😅
無明橋から(ふくらはぎの立派な)仁王像と山門を撮ってみました。
紅葉はまだですね。
今回も仁王像の足をさすらせていただき、境内に向かいました。
境内を奥の院の方向に進むと、大きな一枚岩が川の上に渡されています。
七不思議のひとつ、鬼橋です。
鬼橋 昔 千徳坊と云う大力僧が一枚の大石をひきおろしてかけたと云う。
私が乗っても割れないよね?落ちないよね?と、おそるおそる鬼橋を渡ると、
部下に電話中? しばし待たれよ、って感じ?
こちらにもいい味の国東仁王がいらっしゃいました。
仁王門の力強い仁王より小柄で素朴。
作られた時代は半島でも屈指の古さなのだそうです。
語彙力ないですけど、かわい~。
境内の位置的には鬼橋よりこちらのほうが護摩堂寄りになります。
しぐれ紅葉です。
まだ、いきいき青々しています。
大きくて立派な木です。
しぐれ紅葉 このもみじの下に立ち上を見上げると、晴天の日でもしずくが顔に落ちるという。
二週間ぶりにこの鳥居を再びくぐり、狛ちゃんたちにご挨拶して向かう先には、
そうだ、止まるに止まれない石段があるんだった…。
ぜーぜーと上りきると、大きな岩がそびえ立ち、梵字磨崖碑などもあるのですが、
来たかったのは、ここ。
鎖場を見上げ、行くぞ~⤴⤴
鎖があって助かるなぁと思いながらも、冒険心が刺激されテンションが上がるのです😆
お転婆だった子ども時代に戻ってる(笑)。
このような標識と人の通った跡と、木に巻いてある色付きのテープに導かれ山道を進みます。
標識の後ろのほうに岩から生えている木がありますが、この山はこんな景色が多かった。
百体観音です。
大岩の足元に整列しています。
百体にしては少なくない?と思いつつ進むと、ここから先の岩のあちこちに観音様がいらっしゃいました。
針の耳 岩が折り重なり、その穴を通るのが恰(あたか)も針に糸を通すごとく難しい。
狭くて通れそうにないように見えますが…、
鎖に導かれ進んでゆくと、リュックを背負っていても意外にあっさり通れました👍
大人になると這いつくばって通ることって、なかなかないですよね。
鬼の背割 昔 千徳坊が此の大岩を背で割って通路をあけたと云う。
岩肌が鬼の背中みたいだなぁ、だから鬼の背割か、と思いましたが、そうじゃないんですね。
鬼橋でも活躍の千徳坊、ここではさらにすごい伝説を残しています。
写真では狭く見えますが、カニ歩きではなく前向きで進めます。
さらに進むと舗装道路に出ました。
その道路沿いに、
鹿のツメ割 大きな石に親子鹿のツメの跡あり。
鹿のツメ石です。
どこがツメ跡やねん?と近づいてみると👀
おお!
確かに大小の鹿のツメ跡に見えます。
…それにしても、お賽銭は違う場所にしたほうがいいのでは?
お山巡り七不思議の最終地点かぁ、と感慨深くしばしたたずみました。
時計を見ると11:00。
この舗装道路を上がっていけば、迷わず頂上に着けるんだよね…。
…。
……。
よし、行くか!
頂上を目指して再び歩き始めました。
舗装道路だし、山の中より楽に歩けるんじゃないかしら~、
登山靴が傷むわぁ、
と、上から目線で歩き始めました。
が、若干のカーブはあるものの、ほぼまっすぐ上に伸びる急勾配の坂道に、すぐに息が上がり、汗が滝のように流れ出しました。
休みたくても休めるような平地がない。
人は(私は?)坂道の途中では休めないことを知りました←これ、今回の登山の一番の教訓です(笑)。
坂道の途中で歩くのを止めても、どこか不安定で休んだ気がしません。
もう少し坂を登ったら平坦な場所があって休めるんじゃないか、と思ってしまうのです。
道路の脇にある大きな石に腰掛けさせてもらい、考えました。
この歩き方はダメだ、消耗が激しすぎる。
で、思いついたのが「いろは坂歩き」😁
道幅いっぱいを使ってジグザグに歩くだけなんですけどね。
イメージはヘアピンカーブの続くいろは坂(笑)。
歩数は増えますが、汗をかかず体力の消耗も抑えられた気がします👍
いろは坂歩きを続け、頂上をめざしました。
が、「山頂まで〇〇メートル」の標識がありません…。
標識って意外に心の支えだわぁ。
などと考えながら、ただひたすらに歩いていると、
ありました~。
山頂まで200m、もうすぐじゃないですか~。
そして、標識の示すほうに目をやると、
電波塔!
消えそうになる気持ちに再点火。
軽やかに(?)歩きだしました。
が、この標識からがとどめを刺すような急勾配なのです😅
勾配はきついですが、目指す場所がもうすぐとわかっているので、ただひたすら歩きます。
途中、キンモクセイが咲いていて、こんな高いところでも咲くんだ~と感心しました。
鹿のツメ石から約一時間歩いて、
ついに、
山頂で~す。
さわやかな風が、汗ばんだ身体を吹き抜けていきました。
山頂には展望台があります。
国東半島の真ん中かつ一番高い場所なだけあって、360度のパノラマ!
素晴らしい眺めです。
少し雲が多くて霞んでいましたが、
海も見える!!
今でこそ海近くに住んでいますが、実家は内陸部だったので、海を見ると⤴⤴(南国の人が雪を見ると⤴⤴となる感じに似ています)。
遠くに姫島も見えました。
古事記には、伊邪那岐命(いざなぎのみこと)、伊邪那美命(いざなみのみこと)が国生みのさい、大島を生み、次に女島を生むとあり、この女島が姫島なのだそうです。
名前も可愛いし、行ってみたいなぁ。
この素晴らしい景色を独り占めで堪能し、栄養補給を済ませ下山を開始しました。
下山は、あっという間。
時間にして30分。
あらためて奥の院と護摩堂にお参りして、今回の登山のお礼を伝えました。
いい旅でした!!
最後までお読みいただきありがとうございました。