そもそもの始まりは、とあるアーティストの横須賀でのコンサートでした。
昔聴いた歌に出てくる、街の灯りがとてもきれいで、港にはヨーコがいて、これっきりこれっきり、な横須賀(?)。
港に軍艦が停泊し、(たぶん)防衛大学校の制服を着た若者や米軍関係者が行き交う街。
海軍カレーにネイビーバーガーを堪能し、次は遊覧船で軍港巡りもいいね、なんて夫と話しました。
初めて訪れた横須賀(ほんの一部だけど😅)は、とても素敵な街でした。
コンサートが終わり、劇場のロビーに置かれているパンフレットに目が留まり、貼られていたポスターも気になりました。
家に帰ってからも、その演目が頭から離れません。
それが、ハンガリー国立劇場の『魔笛』でした。
今までにオペラは観たことがありませんし、曲もよく知りません。
子どもたちが小さい頃TVで『カペリート』というクレイアニメを放送していて、その主人公が♪パ・パ・パ…♪と歌うシーンがありました。
その曲が『魔笛』の一場面で、パパゲーナとパパゲーノが歌う『パパパの二重唱』。
劇中の知ってる歌はそれだけ。
でも、あの曲の本物を、生で、聴いてみたいなぁ。
興味のアンテナが立ち、行きたい・見たい・観たい・聴きたいと思ったことは、できる限りしてみる!生き方にシフトした私は、『魔笛』を鑑賞することにしました。
そういうわけで再訪することになった横須賀。
秋晴れの爽やかな文化の日。
夫とお出かけする時は、夫がルートを決めてくれます。
乗り換えが少なく最短ルートを厳選しているようなので、私はついて行くだけ😄
よくわからないから夫が間違っていたとしても、気づきませんし腹も立ちません(笑)。
この日も言われるままに電車に乗りました。
乗換1回で劇場近くの駅に着くのですが、この日は停電のため不通になっている区間があるとのこと😨
違うルートを夫が調べ、最初に予定していた駅とは別の駅に着き劇場まで歩く距離が少し増えると教えてくれました。
天気がいいし、歩くのが好きなので問題ありません。
開演時間にはかなり余裕をもって家を出たので、そちらも大丈夫。
さて、降車駅の横須賀についてみると改札が混雑しています。
鎌倉駅のようにホームが狭く、特に土日は乗降客が多く混雑する駅もあるので横須賀もそんな駅なのかなぁと思いました(同じ神奈川県だし😅)。
改札を出て目的地方向を確認し、辺りを見回すと海の方に公園らしき場所がありました。
そこにも人がたくさんいます。
なんだろうねぇ?
行ってみようか。
と、そちらに足を向けると、自衛隊の制服を着た方たちがいて交通整理や案内をしています。
パレードがあるようです。
自衛隊の方々…ということは自衛隊関係のイベントかな、とぼんやり考えていました。
駅の混雑もこのためだったのでしょう。
公園から海に向かって左手の方向に、海上自衛隊 横須賀地方総監部 横須賀基地業務隊があるのですが、停泊している艦船の様子がちょっと違います🙄
装飾されていて華やかでにぎやかな雰囲気です。
人の流れは基地に向かっています。
これは~、基地祭的なイベント?
もしかして、基地に入れるのでは?と、基地に行ってみました。
この日は、海上自衛隊70周年記念の国際観艦式フリートウィーク中で、一般国民向けのイベントの開催日だったのです。
実は、私も夫も自衛隊が好きです。
戦争が好きなのではなく、国を守り災害時に救援する組織としての自衛隊が好きだし大事だと思っています。
実家は陸上自衛隊の演習の音が聞こえる場所でした。
夜間訓練の照明弾の灯りを眺めるのが好きでした。
九州に暮らしたときは、築城基地にブルーインパルスの訓練を見に行ったりしました。
そして、今回は海上自衛隊!
何も知らずに電車の不都合でたまたま降りた駅だったのに。
偶然がすごすぎて、夫も私もオペラの前に気持ちが⤴⤴
外国艦艇の一般公開日で、カナダ、タイ、オーストラリア…などなど各国の艦艇が公開されていました。
ディズニーランド並みの待ち時間だったので、乗艦見学はしませんでしたが、普段は立ち入ることのできない基地内に入れて、艦艇を間近で見ることができ、大感激です😆
電車が予定通りにならなかったおかげで、最高の体験ができました。
この日のメインイベントが霞んでしまうような出来事でしたが、『魔笛』も面白かった。
日本語字幕付きだったのでストーリーも迷子になりませんでした。
登場人物のバックボーンがわからない始まり方も、急な場面展開も、これがオペラなんだと許せてしまう(オペラ全部がそうなのかは知らないですが😅)。
夜の女王のアリアに衝撃を受け、この日以来、家でも聴いています。
モーツァルトにとっては、女性の金切り声もメロディーだったのかな?
人間も楽器だと思っていたのかな?
また、オペラ観たいな😄
強烈な印象を残した横須賀。
父方の祖父が横須賀にいたことがある、と亡くなった父から聞いたことがあります。
大日本帝国海軍の軍人だったらしい。
↓横須賀芸術劇場の一角にあった石碑です。
私が物心つく前に亡くなった祖父。
早くにつれあいである祖母を亡くし、親戚づきあいを避けていたとか。
今で言うPTSDだったのでしょうか?
父からもっと祖父の話を聞いておけばよかったな。
私にとって時空を超えた不思議なつながりを感じる街、横須賀です。
最後までお読みいただきありがとうございました。