求菩提山では、参道や境内で蛇と蝶に出会い、歓迎されてる~、と一人喜んでいました(https://bukulvsorakumo.com/mt-kubote)。
が、実は(おそらく)スズメバチにも出会っていました😱
下っている途中で、ブーンとハチの羽音。
ハチに出会ったら、止まる!動かない!フリーズ!
顔を動かさず眼球だけ少し動かして確認したところ、大きな黄色いハチ!!
チラ見だけどスズメバチに見えました。
ひょえ~、と心の中で叫びつつ体は固まったまま…。
仲間のハチが増えたらどうしよう…、と頭には悪いことばかり浮かび…。
この間、(たぶん)数秒。
ハチは私に敵意がないことを理解してくれたらしく(?)飛び去って行き、無事に下山できました。

虫の羽音がすると慌てて手で払う方もいると思いますが、ハチに対してはご法度です。
敵とみなされ、攻撃されます。
これを避けるには、止まる!動かない!フリーズ!
このことを教えてくれたのは、

こちらの『昆虫とあそぼう』という絵本でした(書影は版元ドットコムさんのものです)。
見開きの左ページに昆虫(例えばアゲハ蝶やオニヤンマなど)の拡大絵図と実物の大きさがあります。
右ページにその昆虫の特徴が、手書き文字で観察絵日記風に書かれています。
大人が読んでも面白く、わが子たちとくり返し読んだ絵本です。
さて、この絵本のハチのページですが、左ページにスズメバチとクマバチの絵があります。
そして右ページには、

大きな、ハチがとんできたら、きみはどうする。
まちがっても手でおいはらったり、にげたりしてはいけないよ。
じっと目玉もうごかさないで、石のじぞうさんに、なればいいのだ。
ハチは、いつのまにか、どこかにいってしまう。(本文より抜粋)

『石のじぞうさん』というフレーズが無性に好きで、ずっと覚えています。

この絵本でハチに出会ったときの対処法を親子ともども覚えた後、お出かけ先でハチがわが子に近づいてきたことがありました。
ターゲットはわが子(♀)。
「ハチ! 動いちゃダメ!!」の、一言で状況を理解したわが子はその場でフリーズ。
ハチは周囲を旋回していました。
が、こともあろうにわが子の肩付近にとまりました😱
攻撃してくる気配はありませんが、飛び去る様子もありません。
私の頭の中は、どうしようどうしよう、だけ。
どうしていいか全くわからず立ちすくんでいました。
たまたまそばに年配のご夫婦がいらしたのですが、男性の方が手に持っていたタオルか上着か帽子を丸めたものでわが子を、いえ、ハチをバシッ!!
ハチが地面に転がったところを足で…。
わが子のおじいちゃんと言ってもいいくらいの年齢の方でしたが、おかげさまでわが子は無事でした。
「じっとしてて、えらかったねぇ~」と、ほめていただきました。
「だって、ねぇ」と、私とわが子は目で話したのでした。
忘れられない思い出です。
その後、何度か出先でハチに遭遇したことがありますが、その度に『石のおじぞうさん』になり、事なきを得ています。

この絵本は絵本でありながら、私の人生の中で役に立った実用書ベスト5に入る一冊と言ってもいいでしょう。
他のページの虫たちも美しく描かれ、愛情ある文章で説明されています。
虫だって地球上を一緒に生きる仲間だよ、と伝えているような。

…でも、家の中に出てくるあの虫。
黒や茶色で大きいのや、小さいあの虫。
あれは、共に生きる仲間だよとは言いたくない…。

最後までお読みいただきありがとうございました。